コロナ禍の中、不要不急の日々が続いております。
ある日の新聞に“一人時間を「ソロ立ち」で”と掲載されていました。人間は他者とかかわりたいという欲求をもつ一方で、一人になりたいという欲求ももっている。集団のなかでの心地よさを感じながら、時にはスマートフォンの電源を切って、つながらない時間を持ちたくなるものも自然なことだ。また、一対一の関係の距離感も難しい。ヤマアラシのジレンマという童話がある。ドイツの哲学者シューペンハウアーが唱えたもので、フロイトも心理学に応用したといわれている。背中に太いとげを持つヤマアラシは、寒いと固まって過ごす習性があるのだが、くっつきすぎるとお互いが自分の針で相手を傷つけてしまう。やむなく離れる今後は寒くてたまらなくなる。
近寄りたいのに近寄れない。友人関係でも、恋愛関係でも、夫婦関係でも、少なからずこのジレンマを抱えている。コロナ禍では、世の中全体がある意味でこのジレンマに悩まされた。
孤独というと、望んでもなくても一人の状態をいうが、「ソロ立ち」は自分の意思で一人の時間をもとうとすることだ。
健康を害さない程度に孤独を手なずけて、一人の時間を充実させていくと、人生の満足度が上がっていく。ソロ立ちしながら周囲とのつながりを大切にする。
私たちの生業は入所者様お一人お一人にサービスを提供させていただくことで、「笑顔」「有難う」というご褒美をいただけるのです、こんなに素晴らしい職業はないです。これからも充実したケアを提供できるよう、笑顔、明るく元気にチームで取り組みたいと思います。
(法人内会報より)